伝統というものの強さ。アレンジを認める寛容さ。

「着物はこうあるべき」という世間の目が和装文化をじわじわ殺している。
(togetter)

 これは着物が好きな人が言うからこそ説得力がありますね。自分自身、ああいう着物とか浴衣を見て「それは無しだろう」と思っていた人間なわけですが、考え方を見直すくらいの説得力がありました。着物も結局は服の一種なんですよね。フォーマル色が強いという意味ではスーツとかと似ていて、TPOに合わなければフォーマルな場からは自然と淘汰されていくでしょう。スーツなんかカジュアル系のものがありますが、ファッションとしては十分認められていますしね。


 「こんなの着物/浴衣じゃない」という意見からはアニメ/マンガヲタ界隈の「原作以外は認めない」という原作厨的な雰囲気を感じます。本当にそれが好きな人にとっては自分の好きなものが形として残り、多くの人がそれを知ってくれることが一番の喜びなんじゃないでしょうか。別にとっかかりはどこでもよく、アニメから入ってきた層が原作に回帰することはよくある話です。それと同じようにアレンジ着物/浴衣から入った層が伝統的なものに回帰することもあると思うんですよ。というか好きな人ってのは大抵が大元まで辿っていくと思うんですよ。それでいいんじゃないでしょうか。
 例として「東方Project」を出させてもらいますが、二次創作やアレンジに寛容でゲーム/音楽/マンガなどあらゆるジャンルに波が広がっていますが、決して原作がないがしろにされていることはありません。和装文化もそれと同じで、元となる伝統的なものがないがしろにされることはないんじゃないでしょうか。